明和住販流通センターのマスターリース(サブリース)は解約(解除)できるのか
引用:株式会社明和
こんにちは、藤井です。
私はワンルームマンション投資で、2000万円の含み損を出しました。営業に言われるまま買い、サブリースを付けられ、それが損失だと気づかないまま何年も持ち続けた人間です。
その経験から申し上げると、ワンルームマンション投資はやらない方がいいですし、すでに持っているなら早めに出口を考えた方がいいと思っています。
そしてサブリースは、その出口を塞ぐ仕掛けです。持ち続けるほど売却価格が下がっていく構造になっていて、私はそれに気づくのが遅れた結果、2000万円を失いました。
この記事では、明和のマスターリースについて、公開されている情報だけを調べてまとめています。もちろん、同社にマスターリース契約の解約を申し出て、スムーズに受理されることが一番です。ただ、もし交渉のテーブルにつけない、違約金が高額などの事由があれば、本記事が参考になれば幸いです。
先に申し上げると、明和のマスターリースは他社に比べて出口が見つけにくい構造にあります。理由は同社の公式サイトに書かれている一文で、あとで詳しく触れます。
なお私は弁護士ではありませんので、法的な判断は専門家にご相談ください。

ブログ管理人:藤井(不動産戦略再建家)
昭和時代後半、愛知県生まれ。地元の国立大学卒業後、メーカーに就職。仕事の傍ら、安易に投資を開始。悪質なワンルームマンション投資をきっかけに、含み損総額2000万円という地獄を経験。自己研鑽と専門家との知己を得てすべての「負動産」を利益確定で売却・正常化した経験をもとに、現在は自己の体験から相談者への「不動産戦略再建」を趣味(生きがい)としている。「不動産戦略再建」は再現性が高いことが分析と経験から判明。
私は信頼に足る専門家との連携により、以下の成果を勝ち取りました。
- 売却戦略: ワンルームマンションを残債以上で売却し、300万円の利益を確定。
- 管理改善: 一棟アパートのサブリース解除に成功。キャッシュフローは毎月15万円のプラスへ転換。
- 資産運用: 歪んだ投資知識や思い込みを捨て、年利20%を達成する堅実なポートフォリオを構築。
邪念を振り払い、本物の投資家から「不動産のイロハ」を学んだ結果、本業でも昇進・年収アップを実現しました。詳細はこちら。
明和のマスターリースは解約(解除)できるのか
結論から言うと、他社より出口は見つけにくいです。ただし閉じてはいません。
理由は、同社の公式サイトにある一文です。通常の管理委託にあたる「滞納保証」プランには、「※当グループ会社より不動産をご購入頂いたお客様は対象外となります」と記載されています。他社なら受け皿になるはずのプランが、明和グループから買った人には用意されていないことになります。
なので進め方が変わります。外部の管理会社を先に確保して、引き継ぎ先がある状態を作ってから交渉する。順序が逆だと「解約されても物件が回らない」となってしまいます。
その前に確認すべきことが2つあります。
- 契約の相手方がどの法人か
- 定期借家か普通借家か
以下で説明します。
明和のマスターリース契約の相手は誰か
ここを整理していない方が非常に多いので、最初に片付けておきます。
明和グループは機能ごとに法人が分かれていて、投資用マンションの企画・開発・販売を行うのが「株式会社明和」、賃貸管理とマスターリースを担うのが「株式会社明和住販流通センター」、建物管理が「明和不動産管理」という構成です。マンションブランドはPRESTIGE、GRANDCITY、GENESISなどが展開されています。
つまり、あなたに物件を売った会社と、あなたの物件を借り上げている会社は別法人です。
これが実務上、かなり効いてきます。マスターリース契約の解除や条件変更を申し入れる相手は契約当事者である明和住販流通センターですが、購入時の説明に問題があった件を追及する相手は、勧誘した主体である株式会社明和です。
管理会社の担当者に購入時の不満をぶつけて「それは弊社ではありません」と流された経験のある方は、相手を間違えていた可能性があります。逆に、売主の営業担当に解約を申し入れても、契約当事者ではないので動きません。まずマスターリース契約書を開いて、相手方がどの法人になっているかを確認してください。
会社規模は同社の公表値で、管理戸数12,251戸(2026年7月1日現在)、創設40年、世田谷・目黒を中心に東京・神奈川・埼玉で展開しています。上場企業ではないため、有価証券報告書による財務の定期開示はありません。長期契約の相手として、この点は認識しておく必要があります。
明和の滞納保証プランはなぜグループ購入者が対象外なのか
同社の管理システムは2本立てで、公式サイトにこう説明されています。
ひとつがマスターリースで、オーナーの不動産を同社が借り受け、賃料の滞納や空室時にも定額の賃料が支払われる。貸主も同社となるため、訴訟に至るトラブルがあっても対応される、とされています。これが解約しようとしてもできない厄介な契約です。
もうひとつが滞納保証で、入居者の募集・審査、新規契約、日常の管理、問い合わせやクレーム対応、契約更新、退室案内、リフォーム手配をオーナーに代わって代行し、賃料滞納時も最長6か月まで同社が保証するプランです。
一見すると、通常の管理委託にあたる選択肢が用意されているように見えます。実際、他社ではこの種のプランへ乗り換えることが、サブリースからの最も現実的な出口になります。
ところが、滞納保証プランの説明には次の一文が添えられています。
※当グループ会社より不動産をご購入頂いたお客様は対象外となります。
公式サイトの記載に従えば、明和グループから物件を購入したオーナーは、この滞納保証プランの対象にならないことになります。
比較のために書くと、投資用ワンルームを扱う他社では集金代行プランが自社商品として用意されていて、そちらへの切り替えが交渉の落としどころになります。会社側も顧客を完全に失うわけではないので、話が進みやすい。明和の場合、この落としどころが構造的に存在しません。
公式サイトを確認したところ、明和グループ購入者向けの「マスターリース以外の管理プラン」が示されていないということです。
明和のマスターリースで貸主が自分でなくなる意味
同社はマスターリースの説明で「貸主も弊社となります」という点をメリットとして挙げています。訴訟トラブルの際に対応してもらえる、という文脈で、これは正確な説明です。
ただ、その裏面も理解しておく必要があります。
貸主が同社になるということは、オーナー側から見れば、現在の入居者が誰なのか把握できず、実際にいくらの賃料で貸されているのかも分からず、誰にいくらで貸すかを自分では決められない状態を意味します。
転貸人が借主となるサブリースの構造上、当然にそうなりますし、法的にも開示しないことに問題はありません。
しかしオーナーから見れば、自分の資産の収益実態がブラックボックスになるということです。そして、この情報の非対称性は売却の段階で具体的な障害になります。買主は実際の賃料を知りたがりますが、オーナー自身が知らないからです。
明和のマスターリースを解除する方法
法的な前提を書いておきます。サブリース契約では業者側が「借主」となって借地借家法の保護を受けるため、貸主であるオーナーからの解約申入れや更新拒絶には正当事由が必要です(借地借家法28条)。
収支が合わない、他社に変えたいといった事情は正当事由として認められにくく、契約書に「いつでも解約できる」旨があってもそれだけでは足りません(同30条)。詳しくは別の記事にまとめています。
そのうえで、明和のオーナーが取るべき順序を書きます。
最優先で確認していただきたいのは、マスターリース契約が定期借家契約かどうかです。定期借家であれば更新という概念がなく、期間満了で契約は終了しますし、正当事由も不要です。契約書の表題や冒頭に「定期建物賃貸借」の文言がないか確認してください。ここに該当すれば、以降の話はほぼ不要になります。
普通借家だった場合、明和で受け皿が用意されていないなら、外部に作ることになります。他社のオーナーより一手多く必要ですが、逆に言えばそれが交渉材料になります。
具体的には、明和以外の管理会社に相談して一般管理委託の見積もりを取り(相場は賃料の3〜5%程度です)、引き継ぎ先を確保した状態を作ってから解除を申し入れる、という順番です。引き継ぎ先が決まっていないと「解約されても物件が回らないでしょう」という論法で止められる可能性がありますが、先に受け皿を用意しておけばその反論を封じられます。同社の管理エリアは世田谷・目黒を中心とした首都圏なので、代替となる管理会社は十分に見つかります。
購入時の説明に問題があったと感じている場合は、相手が株式会社明和(売主)になります。「家賃保証があるので安心」という説明の具体的な中身、賃料改定の可能性について説明を受けたかどうか、重要事項説明が適切に行われたかどうかを整理してください。賃貸住宅管理業法は誇大広告等の禁止、不当な勧誘等の禁止、契約締結前の重要事項説明義務を定めていて、違反が疑われる場合は国土交通省の申出制度を通じて国に情報提供できます。国は調査や立入検査を行い、必要に応じて監督処分等で対応します。当時のパンフレット、提案書、メール、録音が残っていれば、それが最も強い材料になります。
そのうえで、マスターリース契約の解除交渉は明和住販流通センターに対して行う。相手を混ぜないことが重要です。
宅建業法上の監督処分歴は国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で確認できます。私が確認した範囲では処分は見当たりませんでしたが、グループに複数の法人があるので「明和」で部分一致検索すると漏れが少なくなります。
明和の物件を売却するときの注意点
サブリース付きの物件は、借上賃料をもとに収益還元されるので評価額が下がりますし、契約が買主に承継されるため事情を知る投資家ほど敬遠します。金融機関の評価も借上賃料ベースになるので、買主の融資も通りにくくなります。
明和の場合、ここに4つ目のハンデが加わります。実際の賃料水準をオーナー自身が把握していないため、買主への説明材料が乏しいのです。
なので順番があります。マスターリースを外し、実勢賃料を確定させ、その数字で売る。サブリースを外すことは、売却価格そのものを引き上げる作業です。私がワンルームマンションを残債以上で売却して300万円の利益を確定できたのも、この順番を守ったからでした。
なお実勢賃料は、貸主が同社である以上わかりませんが、推定はできます。賃貸ポータルサイトで同じ建物・同じ間取りの募集を検索して、同一物件の他室が出ていれば、それが実勢に近い数字です。借上賃料と比較すれば差額が見えてきますね。
最後に
明和のマスターリースは、他社に比べて出口が見つけにくい構造にあります。受け皿となるプランが公式には用意されていないからです。
サブリースを外すことはゴールではなく、ワンルーム投資から抜けることがゴールです。サブリースは、そこへ向かう最初の関門になります!
私は2000万円を失ってからようやくそれに気づき、全部売り切るまでに何年もかかりました。もっと早く動いていれば、失う額は半分で済んだはずです。
同じ状況にいる方は、まず契約書を開いて、契約の相手方がどの法人か、そして定期借家か普通借家かを確認してみてください。
自分で解除交渉がうまくできない、自信がないという方は、LINEで相談に乗っていますよ。
藤井の不動産実績を紹介
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一棟アパートのサブリース解除に成功!(現在毎月15万円のプラス)
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詳細は藤井の失敗物語に記載していますが、私もかつてはワンルームマンション投資を発端に、投資で総額2000万円(本来儲かっていた利益含む)の含み損となりました。 結果今はプラスですが、その当時は心臓バクバクで眠れない日々でした。 今悩んでいる方も私のように”一発逆転”できる可能性はあります!諦めないで!
本記事は公開情報と筆者の経験に基づく情報提供であり、特定の企業を批判する目的のものではありません。個別案件への法的助言でもありません。数値は執筆時点の公表値です。プランの適用条件については必ず同社に直接ご確認ください。









